こんにちは上領歯科医院の上領哲也です。
　最近はたとえ奥歯であったとしても、見えるところは白い歯を、とお考えになる方がかなり多くなってきました。奥から三番目ということになるとおそらく小臼歯だと思いますが、とくにこのあたりまではどうしても白い歯にしたいものですね。また出来ればより低価格で、と思われるのは当然のことです。
　白い歯には現在のところ、
　�@ハイブリッドと呼ばれる樹脂系のものと
　�Aメタル・ボンドと呼ばれる金属の上にセラミックを焼き付ける方法
　�Bオール・セラミックスとよばれるセラミックだけのものなどがあります。
　エンジェル・クラウンもオールセラミックスの一種です。
　利点欠点ですが
　�@は利点としては安価（それでも通常は￥３５，０００〜ですが）ということですが、変色したり強度的に少し劣るという点でしょう。
　�Aは歴史的にも臨床に導入されてから３０年以上経ており、信頼感があるということが利点でしょうが、金属を使うため、時間が経てば金属部分が黒変してきます。またオール・セラミックス系に比べると色調がどうしても暗くなりがちです。
　�Bは利点は色調が明るい、ということ生体に優しいということがあげられます。また従来オールセラミックスは強度が弱い、と思われていましたが、私は実際そんな事はないと思っています。私はこの二年間で４００本を越えるエンジェル・クラウンを入れましたが、欠けたり、割れたのは今までのところ5本のみです。約１％ぐらいというのはなかなか優秀（？）ではないかと思っています。
　欠けたり、割れたりした症例はことごとく就寝時に歯ぎしりをされる方でした。このような方は、メタル・ボンドを入れたとしても割れる可能性は十分にあります。もし貴方が歯ぎしりをされるのであれば、その点では少し注意が必要かもしれません。
　また歯茎の変色という点では、土台にファイバーコアという白い土台を入れ、エンジェル・クラウンを被せると心配はいりません。
　いずれにしましても、私は今のところエンジェル・クラウンは価格的にも見た目にも、物性的にも非常にバランスがとれていると思っています。
　話が長くなりましたスイマセン。