こんにちは上領歯科医院の上領哲也です。
　下の親知らずは、上の親知らずより抜いた後の痛みや、不快な症状が発現する確率は比べられないほど高いものです。そのため、先生ご自身もある意味「痛くて当たり前」という対応おされる場合もあるようですが、私の感じでは、抜歯後の治癒不全のドライソケットなどのような症状がなければ、だいたい抜歯後３日〜４日ぐらいで痛みは消失するように思います。
　ですから抜歯後１ヶ月たっても頬や顎のあたりまで痛みが出ておられた貴方の右下は、先ほど少し触れましたドライソケットと言われる、抜歯窩（ばっしか：歯を抜いた後の穴のことです）の治癒不全だったのではないかなと思います。
　歯を抜いた後、抜歯窩は血液で満たされ、その血液がやがて肉になり、最終的には骨になっていくのですが、ドライソケットはその血液が欠落することによって発症します。
　治療法としては抜歯窩の洗浄と、抗生物質の内服で、通常１０日から２週間ぐらいで治まってきます。もちろん個人差や、程度により痛みが消失までの日にちの開きはありますが、もう少し様子をみておかれてはいかがでしょうか。
　またドライソケットは出現する確率は数％といわれているので、左下を抜いたとしても今回のような痛みが出ることは少ないでしょうが、いくら悪さをするからと言っても、すぐに抜歯するのはしんどいのではないでしょうか。もう少し時間をおきたいのであれば、はっきりと先生にお伝えください。